死別カウンセリング　こころの杖を
いつも、読んでくださっている皆さまに感謝申しあげます。

家族との死別は人生最大の絶望であり、ストレスであることはよく知られていますが、
「悲しいのは当たり前」、「時間が解決してくれる」等と、
遺族の心のケアについて理解が進んでいないのが実情です。

昔は社会の中で癒される機能が備わっていましたが、
目まぐるしく変化する社会の中では
遺族の心が取り残され、癒されないのも当然ではないかと思います。

遺族の心は大切な人を亡くした時からストップしたまま。
幸せな風景は特別なところに行ったことでもなく、
キッチンで聞いていた家族の笑い声。
特別に美味しいものを食べたことでもない、
家族で囲んだ食卓の何気ない会話。
物干し棹に揺らいでいた洗濯物。
玄関にあった靴。
そんなありふれた日常を思いだし、
突然、孤独感や罪悪感、無力感に襲われることもあります。

思慕や感情の麻痺、怒りや恐怖、そして身体への影響。

身体への影響は、体力の低下や疲労感、頭痛やめまい、
動悸、自律神経失調症や免疫力の低下などがあります。
さらに、うつ病の発症率も高くなります。

お友達や知人そして私達へ閉じ込めた感情を言葉にしましょう。
これが回復への第一歩です。

でも、男性の方や、自分の弱い面を見せられない人も多くいらっしゃいます。
そんな方は、遺影に向かって語りかけるだけでも心の解放につながります。
そして、自分の持っている回復力にゆっくりでいいから気づきましょう。

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